単位と成績のお話 普通の高校では授業を受け、1年生、2年生、3年生と順番に進んでいって3年間の過程を修了したら高校卒業です。これを学年制といいます。一方、大学や単位制高校と呼ばれる一部の高校(総合学科や通信制に多い)では、単位というものを学校が決めた数(単位の種類などの決まりもありますが)だけ取得したら大学を卒業することが出来ます。単位というのを分かりやすく言うと、大学を卒業するために必要なポイントのようなもので、ポイントをいくつ以上集めたら卒業でき、そのポイントは講義を受けてテストに合格したら貰えるということです。 その卒業までに必要な数の単位を取得するのに必要な期間が、目安として4年間というわけです。だから、4年間で必要な単位を取れない場合は留年ということになります。九工大では卒業するときの他に、2年生から3年生に上がるときと、3年生から4年生に上がるときにもある程度以上の数の単位が必要になります。 高校で留年するのは出席日数が足りない場合がほとんどでしたが、大学では留年は珍しくありません(特に九工大の場合)。それは、高校では通知表が赤点になりそうな場合、補習をしてくれたり平常点を多めにくれたりと先生がなんとかしてくれるからですが、大学ではそんなことはありません。 ではここで、九工大で単位を取得するための流れについて説明しておきます。 まず、高校までと違って一人ひとり受ける講義が違ってくるので、この講義を受講したいという講義を登録する必要があります。これを履修登録といいます。履修登録が済んだら、実際にその講義を受講し、15回の講義を受けます。そして、テストなりレポートなりで評価が出され、点数がつけられます。この点数がある一定以上(大学の場合はほとんどが60点)を超えると、単位を取ることができ、その科目の分類されている分野の単位が2単位とか1単位とか取得できるわけです。ちなみに、九工大の場合15回中10回以上出席していないと自動的に単位を落としてしまいます。 ちなみに下の表は、LiveCampusというシステムで成績を確認したときに出てくる画面の見本です。大学の場合、高校までのような通知表ではなく、パソコンを使って自分で成績を確認する形になります。が、この成績確認が学内のネットワークからしかできないという非常に面倒な仕様です。
※この表は実際のLiveCampusのものと異なる部分があります 九工大では評点によって評価がされ、秀から不可までの評価と、高校の通知表に似たGP(GradePoint)という方法による評価が付きます。九工大生が気にするのは主にGPの評価のほうで、この評価の平均がGPA(GradePointAverage)というもので、GPAは研究室配属や大学院進学などに関わってきます。 評点と評価・GPの関係は下の表の通りで、60点を下回ってしまったら不可(高校でいう赤点のようなもの)がつき、単位が取得できなかったということになります。60点以上を取れた場合、その講義に設定された数・種類の単位が取れたということになります。
そして、GPAの算出の仕方ですが、(ある科目のGP x その科目の単位数)をその期に履修した科目すべてで行って合計し、履修した科目の単位数で割ります。たとえば上の方の表の場合、GPAを算出すると、解析Iという科目は60点なのでGPが1で2単位の科目なので1*2で2、線形代数Iは75点なのでGPが2.5で2単位の科目なので2.5*2で5、離散数学は90点なのでGPが4で2単位の科目なので4*2で8・・・といった具合にすべての科目を計算して足します。 |